ベーシックインカム導入の可能性はどれくらい? 財源と実現性について、猫でも分かる簡単解説!

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フリーランス猫
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吾輩はフリーランス猫である。仕事はまだ、それほどない。
この社会を自由に生きられる方法を拾い集めている真っ最中である。

コロナウイルスによる大打撃を受けたスペインが、ついに「ベーシックインカム」を導入することを決定し、話題を集めています。

ロックダウン(都市封鎖)から、たった3週間で90万人もの失業者を出してしまったスペイン。ベーシックインカムの導入は国民を救う、良策となるのでしょうか?

ベーシックインカムとは

年齢・性別を問わず、すべての国民に対し分け隔てなく一定額の現金を支給する政策。
「最低所得保障」とも言われる。

日本でも導入を推奨する声が上がっていて、気になっている人も多いと思います。今回はベーシックインカムについて、メリットやデメリット、実現性について、猫でも分かるレベルで簡単解説していきます!

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ベーシックインカム導入の声が上がる理由

コロナによってますます導入の声が強まっていますが、それ以前よりベーシックインカムを推奨する声もありました。まずはその理由、背景から見ていきましょう。

人工知能の発達、労働のロボット化

スマホのアプリなどに代表されるように、人工知能が私たちにとって身近な存在になってきました。自動運転やスーパーのレジの無人化。テクノロジーの発達で、労働もどんどんロボット化しています。

消費者としては便利になっていく一方ですが、労働者側の立場になると由々しき事態かもしれません。

今から10〜20年後には、現在人間が行っている労働の50%以上はなくなってしまうだろうという予想が出ているのです。

多少強引ですが、50%の仕事がなくなるということは、単純計算で50%以上の人が失業してしまうとも考えられます。

今現在ですら、世界の富の80%を、1%の富裕層が保有しているという、とんでもない格差の事実があります。言うまでもなく、テクノロジーの進化はこの格差をますます広めていくことになるでしょう。

労働がロボット化する場合、人間が行う仕事は限定されます。ロボットの管理であったり、人工知能のプログラミングを担当できる、ごく一部の人たちになってしまうわけです。

仕事がなくなると、当然多くの国民の所得がなくなってしまいます。経済はお金が回らなくなったら終わりです。

そこで、一定の富を平等に分配しようという政策、ベーシックインカムが注目されるようになりました。

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ベーシックインカムの財源

お金がもらえる、ということに抵抗を覚える人は少ないでしょう。問題はその財源です。現実的に現金を配れる財源がなければ、ベーシックインカムは机上の空論になってしまいます。具体的に計算してみましょう。

現在の日本の人口は約1億2700万人です。

ベーシックインカムの支給額については、7万円〜15万円ほどと様々な意見があります。ここでは分かりやすく月10万円を1年(12カ月)支給すると考えます。

10万円×12カ月=120万円(一人あたりの年間支給額)
120万円×1億2700万人=約152.4兆円

キリよく約150兆円としましょう。国が年間150兆円の財源を確保することができれば、ベーシックインカムの導入が現実性を帯びてきます。

さて、この膨大な予算。お金が湧いてくるならば良いですが、もちろんそんなワケがありません。ベーシックインカム導入のための財源を、他から引っ張ってくる必要があります。

すなわち、国の収入(歳入)を上げつつ、他の福祉サービスなどを撤廃して、ベーシックインカムの財源に当てるのです。

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ベーシックインカムにより、撤廃可能なサービス

・年金制度
全国民に生活ができるだけの最低保障の支給が基本となるので、理論上は年金を廃止できます。もしも廃止できれば約52兆円ほどの財源を確保できるようです。

・生活保護
上記と同じ理由で、こちらも必要ではなくなる制度です。ベーシックインカムでは現在支払われている生活保護費より低額になるなどの声はありますが、もしも撤廃できれば約4兆円を確保できるようです。

・雇用保険、児童手当
上記と同じ理由です。撤廃によってそれぞれ2.5兆円ずつ、合計5兆円程度の財源が見込めます。

ベーシックインカムにより、削減可能なこと

・公共事業の削減
ベーシックインカムにより、無駄な雇用や労働の確保を行う必要がなくなります。よって公共事業を減らせるかもしれません。専門家の間では、20兆円ほどの財源が確保できるという意見もあります。

・防衛費の削減
直接ベーシックインカムと関係はありませんが、労働がロボット化していくようにこれからは国防も機械化、無人化していくと考えられます。国の防衛費も20兆円ほど節約できるのではないかという声もあります。

・公務員人件費の削減
前項の福祉サービス撤廃に関連することですが、ベーシックインカムによって様々なサービスを撤廃、統合することができます。結果、物理的に公務員の数を減らすことが可能かもしれません。そうすると、人件費を浮かすことができます。

ベーシックインカムにより、期待できる歳入増加

ここまでで、約100兆円規模の財源確保が可能となりました。残り50兆円については、国の収入を増やすこと(歳入増加)で補おうという案もあります。

・消費税増税
年金制度などがなくなるので、その分の消費税を上げても、国民への影響は低いという意見もあります。

・一定の税の増額、新しい税の設置
所得税、相続税などを上げつつ、パチンコ税や富裕層への税など、新しく設けられる税を検討します。

・キャッシュレス化による税逃れを失くす
金融資産をキャッシュレス化、電子マネーにしてマイナンバーと紐付けます。国がしっかり管理することで税金を取り損ねるような、違法な税金逃れを許さないようにします。

ベーシックインカムに対する賛否

前項で挙げたようなことをすべて実行できれば、日本でもベーシックインカムの導入が可能かもしれません。ただし、国の様々な政策を抜本的に見直す大改革になるので、そう簡単にはいかないことも事実です。

賛否両論なベーシックインカムのメリットとデメリットを、見ていきましょう。

ベーシックインカムのメリット

国の保障を単一化できます。今回のコロナ問題でも、国は自粛による損害をどのように補償するかで、二転三転と議論が迷走しました。

ベーシックインカム制度であれば、基本的にどのような災害が起きても、国が国民の命を守るという最低限の保障は、一律で約束されているわけです。

国民にとってのメリットは生活の安心と、保障の格差がなくなるという点が挙げられます。たとえば現在、非正規社員の手取りは15万円程度です。これは生活保護費と大差がありません。

働いて得られるお金と、働かずに得られるお金に大差がないのは不公平です。ベーシックインカムではこのような問題が解消されます。

最低限の生活が保障されるので、過度な残業を必要とする人も減るでしょう。子育てをしている人は短時間労働を迷いなく選択するなど、生活費をそれほど気にせずに自由な働き方を選択できるようになります。

生活費に余裕ができれば、資格の勉強や投資に回すこともできるでしょう。日銭を稼ぐ必要性が低くなるので、革新的な起業家の誕生が期待できるという意見もあります。

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ベーシックインカムのデメリット

前項で財源確保の案をいくつか取り上げました。単純計算で「理論上補える」という答えを出すことは可能です。しかし、現実的にそううまくいくかどうかは分かりません。

実際にベーシックインカムが試験的に導入されたフィンランドやカナダの例では、やはり財源確保が厳しいという点が主な理由で、当初の予定よりも早めに打ち切りが決定しています。

また、一律にお金が配られることによる国民の労働意欲の低下も懸念されている点です。もしも「最低限の生活できればOK」という人が増えた場合、働く人が少なくなってしまいます。

意図的な失業者が増加してしまうのは、国にとっても財政にとっても、好ましい状況とはいえません。(※ただし、この点に関しては他国の試験導入の実績により、労働意欲にさほど影響はなかったというデータもあります)

最後に、ベーシックインカム導入を阻む最も大きなデメリットともいえるのが、これまで税金を収めてきた人の不公平感です。

今ある現行の制度(年金や福祉サービスなど)に期待し、その約束のもとで長年お金を国に納めてきた人は、突然ベーシックインカムが導入されれば「話が違う」と、思うでしょう。

各行政サービスの既得権益(既存の制度を維持することで得られる利益)を守ろうとする人も多く、なかなか難しい現状があるのも事実です。

ベーシックインカムの実現に必要なのは国民の声

日本でも本格的にベーシックインカムを導入しようと、動いた公党がありました。2017年の「希望の党」です。選挙結果は残念なものとなりましたが、今回のコロナ問題を受けて今後同様の公約を掲げる政治家や政党が誕生するかもしれません。

デメリットもありますが、実現するメリットも計り知れないベーシックインカム。正直、可能ならば「いったい、どうなるのか見てみたい」というのが私の本心です。

この大改革の実現性を高めるために、私たち一般国民にできることは選挙で一票を投じることです。

国を変えるためには、国民ひとりひとりが政策について考えを深め、自分の意見を選挙の一票に託す必要があります。

この記事が、ベーシックインカムについてあなたの理解を深めるきっかけになれたら、幸いです。

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それでは、またナァ!

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