【感動】フリーランスが見るべき映画「ドリーム」の感想! 差別と戦い夢を追った、NASAの黒人女性たち(ネタバレなし)

作品レビュー
フリーランス猫
フリーランス猫

吾輩はフリーランス猫である。仕事はまだ、それほどない。
この社会を自由に生きられる方法を拾い集めている真っ最中である。

大人の皆さん、「夢」はありますか? 子どもの頃に「〇〇になりたい」と思い描いていた夢は今、叶っていますか?

本当に叶えたい夢を実現できている人はごく一部でしょう。夢を諦めてしまった人が大半。あるいは「夢」や「やりたいこと」さえも分からない…という人も少なくないはずです。

生きる喜びとはなんでしょうか? あなたが自分の人生を後悔しない生き方とは、どんなものでしょうか?

そんな迷いを抱えている皆さんに、ぜひ見ていただきたい映画があります。


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映画「ドリーム」です。とくにフリーランスとして生きる覚悟を決めた私には、心にグサッとくる映画でした。

「どうせ無理」というネガティブな感情を、宇宙の彼方へ消し飛ばしてくれる痛快映画。あの『ラ・ラ・ランド』を超えた特大ヒット作を、ネタバレなしでレビューします!

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新しい視点を与えてくれる映画

まずは映画のあらすじを、公式HPより引用します。

1961年、アメリカはソ連との熾烈な宇宙開発競争を繰り広げていた。NASAのラングレー研究所には、ロケットの打ち上げに欠かせない“計算”を行う優秀な黒人女性たちのグループがあった。そのひとり、天才的な数学者キャサリンは宇宙特別研究本部のメンバーに配属されるが、そこは白人男性ばかりの職場で劣悪な環境だった。

http://www.foxmovies-jp.com/dreammovie/

「宇宙がテーマの映画」と、聞いて真っ先に思い浮かんだのがSFでした。最新のCGを駆使した迫力のある映像。非現実を体感させてくれるSF映画も、私は大好きです。

ところがこの映画「ドリーム」は、壮大な宇宙空間を私たちに疑似体験させてくれるものではありません。NASAの施設内で起きた、事実に基づいた映画となっています。

私たちは何も知らない

私たちはパソコンやスマホをはじめ、最新のテクノロジーを違和感なく使っています。当然のようにある目の前のモノ。その力に驚愕したり、不思議だと首を傾げたりすることはありません。

おそらくそんなリアクションをすると「原始人だ」と、揶揄されるでしょう。

しかし、その仕組を説明できる人はほとんどいないはずです。当然、私もなぜ小さなスマホでこれだけのことができるのか、まったく分かりません。

私たちは使い方を知っているだけで、その構造については専門家以外知らないのです。

つまり、そういう意味では道具を使うだけの「原始人」と、なんら変わりがないのかもしれません。

映画「ドリーム」はロケットがどのようにして打ち上がるのか、その具体的な歴史の一部を描いたヒューマンドラマです。

「祈り」でロケットは飛びません。誰かが緻密に積み上げてきた計算によって、ロケットは飛びます。その恩恵を私たちはスマホのGPSやカーナビ、天気予報など、身近で受けているのです。

映画「ドリーム」の魅力は他にもたくさんありますが、まずは大枠の見るべき価値として、人間の知恵の歴史の裏側を知れる、というのはポイントとして挙げられると思います。

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人種差別が何を犠牲にしているか

さて、映画「ドリーム」は壮大な宇宙開発の裏側を見せるものですが、一方であまりにもちっぽけな人間の愚かさが描かれています。

それが、この映画のメインテーマでもある「人種差別」です。1961年のアメリカは、今にして思えば「異常」な状況でした。

まず、白人と黒人は明白に差別されていました。食事の場所、トイレ、図書館で借りられる本、多くの施設に黒人「colored(色付き)」という看板が掲げられ、白人のモノは利用できないように分けられていたのです。

給料も、白人と黒人では雲泥の差がありました。職業の選択も、黒人というだけで非常に狭い範囲に限られていたようです。

さらに「女性」に対する差別もひどい状況でした。男尊女卑の歴史がある、私たち日本人にとっても胸の痛い事実です。

このような、いわゆる「最低」の状況下で、主人公のキャサリンを始めとする、ドロシー、メアリーの黒人女性3人組が、NASAで夢を叶えるために奮闘します。

映画の冒頭、勉強不足の私は人種差別がある社会でも、黒人女性がNASAで働けていることに、一瞬ホッとしました。世界トップクラスの頭脳を持つ人達はさすがだな、と思ったのです。

しかし、その安堵は一瞬で打ち砕かれます。NASAで働くといってもそこは、白人のいる施設とは明白に隔離された「非白人用計算室」でした。

そこに数学のできる優秀な黒人女性たちが集められ、ひたすら安月給でロケット打ち上げに関する計算をさせられていたのです。

主人公のキャサリンも(飛び抜けて優秀であるにも関わらず)、この部署に配属されます。キャサリンはここから徐々に白人たちのいる世界へと歩みを進めていくのですが、行く先々で「差別の壁」が立ちはだかるのです。

ただ、肌の色が違う。ただ、女性である。それだけの理由で排斥される才能。その犠牲がどれほどのものか、映画「ドリーム」は教えてくれます。

人種差別がなかったら、おそらくNASAの宇宙開発は当時のソ連に遅れを取らなかったかもしれません。

このようなことは、宇宙開発の分野だけにとどまらないはずです。人種差別が何を犠牲にしてきたのか、それを目の当たりにできる映画となっています。

NASAの同僚職員たちの描き方が見事

私が映画「ドリーム」を見て、最も良かったと思う点は、キャサリンと一緒に働く同僚、NASAの白人の職員たちの描き方です。

当時、宇宙開発においてソ連に遅れを取っていたアメリカは、とにかく「結果」を求められていました。それはNASA職員内で、必然的に競争を強いられることになります。

そこに、優秀な黒人女性であるキャサリンが飛び込むのです。

はじめのうちは、あからさまな嫌がらせなどが起きます。ところが、あることをきっかけにキャサリンのずば抜けた才能が認められることになるのです。

ここからの展開が私は見事だと、思いました。

キャサリンに対する差別は、才能が認められて以後もなくならないのです。ただ、なくなったものもあります。それが「悪意」です。

この点が、私は人種差別の恐ろしさだと思いました。キャサリンの才能を認め、仲間として受け入れてからも「差別」は続いているのです。

ただ、他の白人職員たちはそのことに気づいていません。嫌がらせをしていた最初のうちとは異なり、そこに差別があることにすら気づいていないのです。

キャサリン本人も、それが当然のこととして黙って仕事を続けます。あることによって、仲間や上司たちが気づいていないことに気づくまで…。

私たちの世界もきっと変わらない

このようなことは、私は今もなお頻繁に起きていると思います。

NASAの白人職員は「この施設ではそういうルールだ」と、言うのです。そこに悪意はありませんルールは守るのが当然だからです。

私も会社員猫時代、よく「会社とはそういうものだから」と、言われていました。違和感はあっても、飲み込むしかありませんでした。

そうして長くその場所に居続けると、次はそのルールに疑問すら抱かなくなるのです。新しく入ってきた人たちに、今度は自分が無意識に「会社とはこういうものよ」と、教えるようになります。

私が退職したときのエピソードでも書きましたが

その場を離れて客観的になれた瞬間に、異常さに気づくことがあります。

映画「ドリーム」で描かれる差別は、何十年も前の話です。しかし、現代に生きる私たちにも深く関係してきます。

悪意なき差別がどこかに転がっていないか、それを意識できるようになれば、前項に書いた差別によるあまりにも大きな犠牲を防ぐことができるかもしれません。

映画の中でキャサリンの親友のドロシーが、白人の上司に「差別をしているわけではない」と、言われます。そのときのドロシーの「返し」が、実に見事ですよ。

重いテーマだが、愉快痛快爽快な映画

ここまでのレビューを読んで「随分重い映画なんだろうな…」と、思われた方もいるかもしれません。しかし、安心してください、まったくそうではありません。

むしろ、愉快、痛快、爽快な映画になっています!

これほどの重いテーマを背負いながら、なぜ軽やかに、ところどころ笑える要素も含みながらストーリーを展開させることができるのでしょうか。

それはおそらく、主人公の黒人女性3人が開き直ったからだと思います。

映画「ドリーム」では、実際にあった「人種差別撤廃運動」なども描かれています。しかし、彼女たちはその運動に加担はしません。

キャサリンたちは、差別と直接戦うのではなく

前例のないドリームを叶えることによって

自分たちの価値を認めさせたのです。

人種差別などの社会問題と直接戦うことが、悪いとは思いません。しかし、方法はそれだけではないということを、映画「ドリーム」は教えてくれます。

本当にやりたいこと、実現したいこと、それらを胸に彼女たちは開き直ったからこそ、NASAの施設内から「colored」の概念が消えていったのです。

以下のようなセリフは映画内に出てきませんが、私なりの解釈でいうと

私たちは黒人よ、そして女よ、それが何か?

だと、思います。なんて痛快、愉快、爽快な映画でしょう。心がスカッと晴れ渡るストーリー展開は見ものです!

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フリーランス猫が実体験から思うこと

会社員猫だった頃、私は比較的年齢層の若い人たちばかりの部署にいました。そこにひとりだけ、年齢の高い派遣社員さんがいたのです。

その人は「物覚えが悪い、口答えをする」ということで、結果的にやめさせられてしまいました。しかし、私はその人が一生懸命仕事をしていたことを知っています。

若い人と、高齢の人で、物覚えの良さに差があるのは当たり前のことではないでしょうか。

その職場は、すぐに人がやめていく職場でした。優秀な人がどんどんいなくなる職場でした。

その人が周りから「口答えだ」と、揶揄されていた発言の内容を冷静に分析してみると、まさにその部署で改善するべき内容のことがほとんどだったのです。

若い上司たちが「耳の痛さ」を部下の責任にする。そういうことが当然にありました。私もその人に「ここは、そういう会社ですから」と、言ってしまったことがあります。

映画「ドリーム」は、その名の通り夢を与えてくれる映画です。黒人女性の3人に、勇気や力をもらえます。

しかしそれは、この映画の一面的な見方でしかありません。

主人公たちの側に立って感情移入することもできます。一方で、決して自分自身が映画の中の「白人職員たちの側ではない」とも、言い切れないはずです。

映画を見終えた後、ぜひ視点をいろいろ変えてみてください。様々な葛藤が生まれるはずです。

大丈夫です。その迷いに対する答えも、映画「ドリーム」はきちんと用意してくれています。

すなわち、

夢があれば、全員が同じ色

愉快、痛快、爽快、そして感動すること間違いなしの映画「ドリーム」。ぜひ、ご覧になってみてください!

フリーランス猫
フリーランス猫

SF映画じゃないけど、打ち上げシーンには大感動!
それでは、またナァ!

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